光のいのり

積極的傾聴

自由に生きるために必要な心

カウンセリングの神様、カールロジャーズは、「人間の心は、自由になればなるほど、その人の関心ごとは過去から今へ、他人から自分へと変わっていく」と言っています。

今回の記事は、「過去に縛られる」、「自分を見たくない」、「今に逃げる」という3つの心の不自由さから、自由になるために必要なものを書いてみました。

興味のある人は読んでみてください。

【自由に生きるために必要な心】心の不自由1.過去に縛られる

知らず知らずのうちに、過去の出来事を引きずっている。

未消化の感情エネルギーがずっと滞っている。

そしてそれらは、抱えていることの辛さを和らげるために徐々に意識することすらできなくなっていく。

過去に、置いたままにしてある感情エネルギーは、放っておいても消えてなくなってはくれません

それは、過去に自分の心の一部を置いてきてしまっているような感じです

置きっぱなしの自分の心の一部が、大きければ、大きいほど、今を生きているという実感は薄くなってしまうことでしょう。

いつもどこかフワフワしていて、現実感が乏しく、不安も強い。

自分という感覚がわかりにくい、不明確な感じ。

それは、今もなお、自分の心の一部が過去をさまよっているからかもしれません。

心の一部が過去に縛られる原因

人間は小さい頃、自分の家族に愛されなければ、認められなければ、生きていけません

だから家族に敵対するような感情をもつこと、家族を否定したり、疑いたくなるような感情体験の存在は、基本的には自分にとって脅威なのです。

家族に愛されないこと、認められないことは脅威である。

そこから転じて、自分自身の自然な感情体験を脅威と感じてしまうようになります。

そして、その体験を拒否し、心の一部を隔離し、次第に自分のものだとは感じられなくなってしまうのです。

そして、それはもう、漠然とした恐怖や不安としか感じられなくなってしまう

過去に落してきた感情は、なくならずに、ずっと自分に対してプレッシャーをかけてきます。

そのプレッシャーが、今を自由に、気楽に生きることを赦してくれない

それはつまり、落としてきた心の一部が、その人にとって、今もとても大事な意味をもっているということを教えてくれているのです。

【自由に生きるために必要な心】心の不自由2.自分を見たくない

私という存在が赦されていないという感覚が強い状態だと、相手にとっての私、相手に映る私というものが何よりも大事になってきます。

相手の動き次第で自分が決まってしまうからです。

自然と自分の関心は、常に他者の動きに向いていきます。

また、他者に関心が向いているときは、自分自身に関心を向けないですみます。

自分を見たくないという心

自分であるということ、自分のそのままの感情というもの、それらを認識することが脅威になってしまっている心。

この心は、他者の事を中心に考えることでしか、バランスがとれないようです。

自分の欲求を真っすぐ満たそうとすることがいけないことだと思う心

この心も自分のことを中心に考えると、バランスがとれなくなってしまうようです。

自分を見ることに、常に脅威を感じ、自分を見れない。

感じている不安や、違和感はどんどん鋭くなっていき、他者への期待や要求はより強くなっていきます。

感情的に興奮もしやすくなるようです。

感情的な興奮のしやすさは、自分の抱えている緊張の強さの現われであるとも言えます。

【自由に生きるために必要な心】心の不自由3.今に逃げる

今は認識できなくなってしまった、過去に落したままの、そして、今もなお、自分にプレッシャーを与え続けている、心の一部、滞った感情エネルギーを誤魔化すには、もうひとつ方法があるようです。

それは、今に逃げるという方法です。

過去に落してきた心の一部、滞った感情エネルギーを覆い隠すように、ガムシャラに今を生きる。

ともかく興奮していれば、活発に動いていれば、せりあがってくる漠然とした不安を抑え、逃がすことができる。

過活動によって、過去からのプレッシャーを誤魔化す。

他人に迷惑をかけずに、誤魔化せるのだから合理的であると言えます。

そのまま、表面的には問題なく、人生を走り切ってしまう人もいるでしょう。

しかし、内側に強力な未消化エネルギーを抱えたまま、それをさらに大きなエネルギー消費で誤魔化そうとする行為は身体の消耗を早めてしまいます。

身体にとって無理を強いてしまうのです。

こういう状態だと、自分のニュートラルの調子のラインが不自然に高くなってしまうことがあるようです。

自分の安心できる、落ち着ける調子のラインが、身体にとって無理のある調子のラインに設定されてしまう。

この状態は、安心して穏やかに暮らしていくことを難しくしてしまうかもしれません。

【自由に生きるために必要な心】自由な心になるには

今のありのままの自分がとことんまで赦されること

自由な心になるために必要なのは、今のありのままの自分がとことんまで赦されるということです。

過去に縛られているままの、自分を見たくないままの、今に逃げているままの、自分がとことん赦されれば、自然と過去においてきた、強烈な感情エネルギーが浮かび上がってきます。

それは、最初はジワリジワリ、そして、あるとき急激に思い出されます。

吐き出す直前、吐き出す瞬間はとてもこわいかもしれません。

しかし、吐き出したあとは、とてもとてもスッキリするものなのです。

他人よりも自分にどんどん関心がわき、自分というものがどういう存在で、何を感じ、どう動いているのかが、少しずつはっきりしてくる。

そして、それによってまた、より、今の自分にそった暮らしができていくのです。

心の一部を過去に隠したり、そこから逃げる必要がなくなったら、今までそのために消費していたエネルギーが戻ってきます。

そして、今までよりも少ないエネルギーで、今までよりも素敵な今を生きることができるようになるのです。

変わりたいという強い意志

そして、もう一つ、どうしても必要なのが、本人の変わりたいという強い意志です。

それがなければ、とことん赦されきる前に、滞っている感情エネルギー、落してきた心の一部と再会することができる前に、足が止まってしまいます。

どうすれば変わりたいという強い意志が生まれるか

人生の岐路に立たされているとき。

どうしても手に入れたいものがあるとき。

今の自分に絶望したとき。

自分が心底許せなくなったとき。

「くそ、くそ、負けたくない。嫌だ。このままじゃ嫌だ。どうしても、どうしても変わりたい!」

そういう迫力のあるエネルギーが、人を根っこから変えるためのアプローチの継続には必要なようです。

感情探偵
感情探偵
変わりたいという強い意志の生まれる源って、意外と純粋な自己否定だったりするのかもしれない…。そう考えると自己否定も悪くないかもね。
純粋な自己否定とは?

他者の評価に基づいて生まれた否定ではなく、混じりっけなく自分の意志によって生まれた否定。「自分で自分が心底許せない!」というような感じ。強いエネルギーを放つ。

【自由に生きるために必要な心】おわりに

「過去に縛られる」、「自分を見たくない」、「今に逃げる」という3つの不自由から解放されるには、とことんまで赦されることと、変わりたいという強い意志が揃うことが必要だという仮説を立ててみました。

とことんまで赦されることは、やはりカウンセリングなどの力を借りるのが合理的でしょう。

変わりたいという強い意思は、純粋な自己否定から生まれるかもしれないというところは、私にとって新しい発見でした。

変わりたいという強い意志は、周りの人も目が覚めるような、非常に強いエネルギーをもっています。

カウンセラーとして数多く出会っていきたいエネルギーの1つでありますね。

是非、あなたの「変わりたい!」にも出会わせてください。

黒田明彦

黒田明彦の電話で積極的傾聴60分3000円

あなたのもとに届いている、あなただけの言葉、聞かせてください。

あなたを救うために、あなたの身にやってくる言葉と出会うための積極的傾聴。